Interview – 02

教科書に載っていないモノづくり。
だから熱くなる。

A.H.|エンジニアリング部(プロセスエンジニア)

2019年入社

入社のきっかけ

世界がカーボンニュートラルに本気になってきた。

学生時代は環境関連の研究をしており、産業におけるエネルギー源を電気へ変えていくこと(電化)が必要だと認識しながらも、コストを鑑みるとなかなか難しいというのが現実ということも学びました。その潮流が2018年ごろに変わりはじめ、カーボンニュートラルへの対応をコストと考える時代を終わらせる方向に世界が動き出したのです。当時、大手重工メーカーでプロセスエンジニアをしていた私は、化学プラントのエネルギー源の電化に挑戦したいと考えていました。ちょうどそのタイミングで、マイクロ波化学の代表、吉野の講演を聞く機会に出会います。「マイクロ波を使って、化学産業に革命を起こす」。その言葉を聞いて「ここでなら、自分の想いをいち早く実現できる」と感じ、すぐに転職を決意しました。もうひとつ、会社という組織がどのように成長していくのか興味があり、スタートアップで働いてみたいとも思っていました。この点においても、独自の技術を確立し、事業化していくステージにあったマイクロ波化学は魅力的に映ったのです。

仕事内容

プロセスエンジニアの存在が、マイクロ波化学の事業優位性。

当社のプロセスエンジニアは、量産化に向けて装置全体の仕様を検討し、設計・製作・据付・試運転までを先頭に立って進めます。我々プロセスエンジニアの存在が、当社の強みのひとつである「ワンストップソリューション」の実現を可能にしています。研究開発本部がラボスケールでの検証を行った後、当社の場合はプロセスエンジニアがその結果を引き継ぎ、早い段階から設備の完成像をお客様にお伝えしていきます。お客様もマイクロ波を利用した装置の導入経験がないことがほとんどなので、完成形のイメージを持っていただくことは、意思決定はもちろん、その後の開発スピードに大きく貢献していると言えます。

仕事・職場の魅力

教科書に載っていない、モノづくりの面白さ。

マイクロ波で装置にエネルギーを供給すると、これまで化学産業で使われてきたエネルギー伝達方法とは違って、直接加熱対象が発熱します。そのため、伝熱工学の教科書に例題は載っておらず、反応器の形状も、周辺の装置の仕組みも独特なものになります。研究段階ではうまくいったのに、スケールアップを進めていくとその通りにならないことも起こります。その際には、従来の化学プロセスでは一般的ではない方法も検討のテーブルに載せて、最善の方法は何か、決断をする必要があります。仮説通りに進まないことも日常茶飯事ですが、我々の場合はチャレンジすることそのものが仕事のようなもの。だからこそ、ぶつかった壁の一つひとつが大きな財産になります。ゆくゆくはこのように蓄積している技術を標準化することで、マイクロ波プロセスを社会に浸透させ、産業を発展させていきたいです。

これからやっていきたいこと

時価総額500億円の企業になることを目指して。

これは10年後の目標です。今取り組んでいるプロジェクトを確実に遂行するのと同時に、技術の標準化を進めていく。そうすることで、今よりもずっと早く開発を進めることが可能になると考えています。また、カーボンニュートラルという地球規模の課題に対して、マイクロ波は解決策になり得る技術です。この技術を導入することで脱炭素や省エネ、省スペースといった数値で見える価値を手にしてもらえるだけでなく、「製造プロセスの電化を成し遂げた」ということ自体が、持続可能な社会に対する前向きな投資であり、社会から歓迎される行動だと信じています。この文脈をいかにお客様にわかりやすく伝えて納得してもらえるかが、今の私の課題です。チャレンジングな課題ですが、開発した技術の社会実装を繰り返すことで資本市場に認知され、当社の時価総額という見える形で正しく評価されると信じて仕事に取り組んでいます。

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